債務整理とは、簡単に言うなら「借金を片づけること」です。
あちこちからお金を借りてしまい、返せる当てもない
・・・そんな時には「破産」という言葉が、すぐに頭に思い浮かびます。
ドラマでもよく「もう破産するしかない、私はすべてを失った」と登場人物が苦い表情をして呟いていますね。
「破産」ももちろん債務整理の方法の1つです。
ですが、多額の借金を負ってしまった時、道は1つだけではありません。
また、破産と1言で言っても、実際に破産するとどういう状態になるのか、
と言った具体的な内容を正確にご存知の方はそう多くはありません。
ドラマではたいてい、お金持ちで大きなお屋敷に住んでいた人物が「破産」して、
次の場面では古びたアパートの四畳半で落ちぶれた生活をしている、
といった映像を見せます。
破産=家を失う、ということが視聴者に伝わります。
果たして破産とは、家の他に具体的な何を失うことになるのか、
といったことも法律できちんと定められています。
しかし借金を片づける方法は破産だけではありません。
返せないほどの借金=破産ではないのです。
債務整理の方法には、大きく分けて4つの方法があります。
債務整理は個人消費者である債務者(借金を背負っている個人)を再生させる方法です。
そもそも借金には百害あって一利なし、です。
一利どころか利子もとられ、「人からお金を借りている」と返済まではスッキリしない気持ちが続き、精神衛生上からも良くありません(中には踏み倒すつもりで借りたり、借金も財産のうち、と公言する心臓の強い方もいますが)。
住宅や車など高額の買い物をする際には現金一括払いのできる人の方が珍しいですし、
収入に合わせた無理のないローンを組む、といった健全な借金は別にして、借金が良くない、ということは誰でも知っています。
ですが、どうしようもない事情や、単純に本人の落ち度でお金を借り、多重債務者、と呼びますが1ヶ所(1人)だけではなく、複数から借金を重ねてしまい、返せる当てがなくなってしまう人がいます。多重債務者を再生させる4つの方法には、「破産」の他に「特定調停」「個人民事再生」「任意整理」があります。
それぞれがどういう方法か、また債務整理にはどういった人間が携わっているのかなど債務整理に関して、次項から説明していきたいと思います。
残念なことに多重債務者になってしまった場合には、しかるべき場所のしかるべき人に相談し、しかるべき処置をとりましょう。
現在、家族カードで子供でもクレジットカードを所有することができ、またローンというシステムが悪い形で日本社会に普及、定着してしまっています。
買い物依存症、という言葉も流行りましたが、ストレスからあり得ない額の買い物をしてしまう病気の症状に悩む方(多くは女性)も驚くほどの数で増えています。
様々な詐欺商法も進化し続けていますし、会社を経営する人間だけでなく、深刻な借金問題は一般レベルで起こりうるのです。
債務整理に関しての知識を得て、損をすることは決してありません。